豊洲市場マグロ相場レポート | 2025年7月第5週(7月27日-8月2日) | 価格推移・卸値・市況まとめ

2025年7月27日〜8月2日に取引された豊洲市場のマグロの相場の動向をまとめました。豊洲市場でのこの1週間の動きを振り返ると、卸売数量が増加傾向をみせています。価格も大きな変動はなく継続して同程度の水準を維持しています。

以下のグラフでは、豊洲市場で取引されたマグロ（生鮮・せり）の卸売数量の推移と、2025年8月2日時点の数値を示しています。卸売数量は、7月6日から8月2日にかけて大幅な減少を続けています。7日移動平均は8月2日に約25,200kgと、7月6日から26.6%の減少となっており、28日移動平均でも同様に28.8%の減少を記録しました。直近1週間では、単日での急反発が見られたものの、7日移動平均では前週比で10.5%減少しました。前年同期と比較すると、7日移動平均で19.1%、28日移動平均で17.6%と増加していて今後も増加見込みです。来週以降は前年同週比で18.8%の増加、来月は7.1%の増加が予測されております。

以下のグラフでは、豊洲市場で取引されたマグロ（生鮮・せり）の卸売価格の安値の推移と、2025年8月2日時点の数値を示しています。

卸売価格はこの4週間で30.7%上昇し、直近の7日移動平均では3,105円/kgとなりました。直近1週間では、日次価格に大きな変動が見られ、8月2日には前日比33.3%の急騰が記録されています。前年同期比では低い水準であるものの、今週の価格上昇は需要の強さを反映していると考えられます。28日移動平均となると、2,369円/kgで前年同期比17.6%の減少があり、3年同期平均と比べても12.8%低い水準に留まっています。今後、来週の価格は前年同週比で3.5%の減少、来月には61.3%の 増加が予想されています。

注意: 産地ごとの集計とするとデータ欠損が多く豊洲市場全体のマグロの価格変動傾向が掴みにくいため、「各地」と表現される日本全国全体的な値で表現しています。また、データが十分に存在する安値によって比較しています。絶対値は産地によって異なりますが、市場全体の価格が傾向は十分に反映されております。

上記2つの豊洲市場のマグロ卸売数量と卸売価格推移のデータ、前年同時期の価格帯と前年翌週/翌月の傾向から、次のような傾向が推測されます。

卸売数量：卸売数量は増加傾向にあり、安定した供給が期待されます。来週は前年比約18.8%、翌月は約7.1%の増加が予測されています。

卸売価格：来週の価格は前年の傾向から3.5%の下落が見込まれます。翌月も+61.3%の増加が予測されますので価格傾向に注意しましょう。

数量と価格の動向を総合すると、まぐろ市場は需要の不安定さを反映していると言えます。数量が減少する一方で、価格は変動が激しいです。この傾向が続く中で飲食店など仕入れを検討されている方は直近の価格を基本とせず、上昇可能性を考慮したメニューや価格変動への備えをしておきましょう。

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宮城県や岩手県での地震津波による被害は、漁獲量の一時的な減少を引き起こす可能性があります。また、青森県でのクロマグロの遊漁採捕禁止も供給減少に寄与すると考えられ、これらの要因が今後の市場価格に影響を与えることが予測されます。仕入れ担当者は、これらの状況を踏まえた上で、戦略的な判断が必要となるでしょう。極端な入荷量減少可能性のニュースも今のところありません。

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