豊洲市場マグロ相場レポート | 2025年9月第4週(9月21日-9月27日) | 価格推移・卸値・市況まとめ

2025年9月21日〜9月27日に取引された豊洲市場のマグロの相場の動向をまとめました。卸売数量は一時的な高騰を経て、直近では調整局面にある一方、卸売価格は前年同期比で高水準を示しつつも、短期的には下落する傾向が見られます。

以下のグラフでは、豊洲市場で取引されたマグロ（生鮮・せり）の卸売数量の推移と、2025年9月27日時点の数値を示しています。卸売数量は9月中旬に一時的な高騰を見せた後、短期的な調整局面に移行しています。直近1週間では、取引数量が14,139kgから40,610kgと大幅に変動しており、特に基準日の9月27日には前日比で約-27.5%の急落となりました。しかし、7日間の移動平均では前年同期比で+38.5%、28日間では+27.5%と、長期的には増加傾向を維持しています。3年同時期平均と比較しても33.4%増加しており、供給は依然として高い水準です。来週には数量が前年同様の傾向で+55.7%の増加が予想され、来月も+28.1%の増加が見込まれます。

以下のグラフでは、豊洲市場で取引されたマグロ（生鮮・せり）の卸売価格の安値の推移と、2025年9月27日時点の数値を示しています。

価格面では、直近2〜4週間で前年同期比での高水準を維持しつつも、現時点の価格は2,160円/kgと低位に位置しています。7日間平均では約3,170円/kgに対して、直近価格はこれを下回っています。前年同期比では価格は7日間で約+35.7%、28日間で約+65.2%の上昇を示し、長期的には高水準を維持していますが、現状の短期実績はこの平均を下回っており、下値リスクに注意が必要です。来週は-4.6%の価格下落が予想され、来月には-12.7%の低下が見込まれます。

注意: 産地ごとの集計とするとデータ欠損が多く豊洲市場全体のマグロの価格変動傾向が掴みにくいため、「各地」と表現される日本全国全体的な値で表現しています。また、データが十分に存在する安値によって比較しています。絶対値は産地によって異なりますが、市場全体の価格が傾向は十分に反映されております。

上記2つの豊洲市場のマグロ卸売数量と卸売価格推移のデータ、前年同時期の価格帯と前年翌週/翌月の傾向から、次のような傾向が推測されます。

卸売数量の見通しとして、例年並みのトレンドが続けば、翌週および来月の数量増が期待されます。一方で価格は下落傾向が続く見込みのため、仕入れ担当者はこれを利用したコストの抑制を図ることが求められます。市場に流通する数量が増加し、価格が下落することで、消費者への価格転嫁が進めやすい状況が整うでしょう。

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